「幸せが壊れる時には、いつも血の匂いがする」。 大正時代の日本を舞台に、心優しき少年・竈門炭治郎が、家族を殺した「鬼」を討ち、鬼に変貌してしまった妹・禰豆子を人間に戻すために戦う物語『鬼滅の刃』。2019年のアニメ化をきっかけに爆発的な人気を博し、世代を超えて愛される社会現象となりました。
本記事では、アニメ『鬼滅の刃』第1期(竈門炭治郎 立志編)のあらすじから、個性豊かな鬼殺隊の仲間たち、そしてアニメ史に残る「ヒノカミ神楽」の激闘までを解説していきます。美しい映像と心を震わせる音楽、そして残酷ながらも温かい人間ドラマ。一体どんな話なのか、なぜこれほどまでに世界中を熱狂させたのか、その魅力を余すところなく解説していきます。
鬼滅の刃(1期) あらすじ
時は大正。炭焼きの家系に生まれた少年・炭治郎は、亡き父に代わり家族を支え、慎ましくも幸せな日々を送っていました。ある日、町へ炭を売りに出かけた炭治郎が翌朝家に帰ると、そこには無残に殺された家族の姿が。唯一温もりの残っていた妹・禰豆子を背負って医者へ急ぐ炭治郎でしたが、禰豆子は鬼へと変貌し、炭治郎に襲いかかります。
絶体絶命の炭治郎を救ったのは、鬼殺隊の剣士・冨岡義勇でした。義勇は禰豆子を殺そうとしますが、飢餓状態でも兄を守ろうとする禰豆子の姿と、土下座して妹の命乞いをする炭治郎の覚悟を見て、剣を収めます。義勇の導きにより、炭治郎は妹を人間に戻す方法を探すため、鬼狩りの組織「鬼殺隊」への入隊を目指して過酷な修行の道へと進みます。
鬼滅の刃(1期) ストーリーネタバレ解説
ここからは、ストーリーのネタバレになります。
鱗滝左近次のもとでの修行と、最終選別の死闘(第1話〜第5話)
育手(そだて)である鱗滝左近次のもとへ向かった炭治郎は、そこで地獄のような修行を2年間積みます。巨大な岩を斬るという最後の課題に直面し、行き詰まる炭治郎の前に、錆兎と真菰という不思議な少年少女が現れます。彼らの指導により「全集中の呼吸」を会得した炭治郎は、見事に岩を斬り、鬼殺隊への入隊試験「最終選別」へと挑みます。
藤襲山で行われた最終選別で、炭治郎は異形の「手鬼」と対峙します。手鬼はかつて鱗滝に捕らえられた鬼であり、鱗滝の弟子たち(錆兎や真菰含む)を次々と喰らっていました。怒りを胸に、炭治郎は水の呼吸を繰り出し、手鬼の頸を斬り落とします。消えゆく鬼の手を握り、その悲しみに寄り添う炭治郎。選別を生き残った炭治郎は、日輪刀を手にし、正式な鬼殺隊士となりました。
元凶・鬼舞辻無惨との遭遇と、珠世との出会い(第6話〜第10話)
初任務を終えた炭治郎は、浅草の町で家族の仇と同じ匂いを嗅ぎ取ります。人混みの中で見つけたのは、人間に化けて家族と暮らす鬼の始祖・鬼舞辻無惨でした。炭治郎は彼を斬ろうとしますが、無惨は通りすがりの人間を鬼に変えて騒ぎを起こし、その隙に逃亡します。
混乱する炭治郎を助けたのは、鬼でありながら医者として人を助ける珠世と、その従者・愈史郎でした。珠世は無惨の呪いを外し、鬼を人間に戻す薬の研究をしていました。炭治郎は彼女に協力することを約束しますが、そこへ無惨の追手である矢琶羽と朱紗丸が襲来。苦戦しながらも二人を撃破した炭治郎は、妹を人間に戻すための希望を見出します。
鼓屋敷の響凱戦と、善逸・伊之助との合流(第11話〜第14話)
次の任務地である「鼓屋敷」に向かう途中、炭治郎は同期の隊士・我妻善逸と出会います。極度の臆病者で騒がしい善逸と共に屋敷に入ると、そこにはもう一人の同期、猪の被り物をした野生児・嘴平伊之助が暴れ回っていました。屋敷の主である元十二鬼月・響凱は、鼓を打つことで部屋を回転させ、爪による斬撃を放つ強敵です。
炭治郎は怪我を負いながらも、響凱の鼓の音に隠された「認められたい」という執着を見抜き、彼の血鬼術に対応して勝利します。一方、善逸は恐怖で気絶することで本来の実力を発揮し、雷の呼吸で鬼を瞬殺。伊之助も独自の獣の呼吸で鬼を倒します。戦いの後、禰豆子の入った箱を守ろうとする善逸を伊之助が攻撃するという一幕もありましたが、炭治郎の石頭による仲裁で、凸凹な3人組が結成されました。
那田蜘蛛山の悪夢!十二鬼月・累との遭遇(第15話〜第18話)
3人は指令を受け、那田蜘蛛山へと向かいます。そこは蜘蛛の能力を使う鬼の家族が支配する、おぞましい場所でした。先行していた隊士たちは操り人形にされ、全滅寸前の状態。炭治郎と伊之助は協力して、家族の「母」役の鬼や「父」役の巨大な鬼と戦います。
一方、一人逸れた善逸は「兄」役の鬼と遭遇。毒に侵され、手足が短くなり髪が抜け落ちる恐怖に襲われますが、師匠(じいちゃん)の教えを思い出し、たった一つの技「霹靂一閃」を極限まで磨き上げた「六連」で鬼を撃破します。しかし、毒の回った善逸は瀕死の状態に。炭治郎と伊之助もまた、圧倒的な力を持つ十二鬼月・下弦の伍である累(るい)と遭遇し、絶体絶命の危機に陥ります。
ヒノカミ神楽の覚醒!兄妹の絆が奇跡を起こす(第19話〜第21話)
累は「家族の絆」に異常な執着を持っており、本物の絆を持つ炭治郎と禰豆子に嫉妬し、禰豆子を奪おうとします。炭治郎の日輪刀は折られ、禰豆子も糸で拘束され血を流す絶望的な状況。走馬灯の中で、炭治郎は父が舞っていた「ヒノカミ神楽」と呼吸を思い出します。
水の呼吸からヒノカミ神楽へと呼吸を切り替え、断ち切れないはずの糸を焼き切る炭治郎。呼応するように禰豆子も血鬼術「爆血」に覚醒し、兄を援護します。兄妹の力が合わさり、炭治郎の刃が累の頸を捉えた瞬間、挿入歌「竈門炭治郎のうた」が流れ、美しい映像と共に決着がつきます。しかし、累は自ら頸を切って死を逃れていました。満身創痍の炭治郎を救ったのは、駆けつけた柱・冨岡義勇と胡蝶しのぶでした。
柱合会議と蝶屋敷での機能回復訓練(第22話〜第26話前半)
那田蜘蛛山での戦いの後、炭治郎と禰豆子は鬼殺隊の本部へ連行されます。そこには鬼殺隊最強の剣士たち「柱」が集結していました。鬼である禰豆子を連れていることは隊律違反であり、即刻処刑を主張する柱たち。しかし、お館様・産屋敷耀哉のとりなしと、禰豆子が風柱・不死川実弥の血の誘惑に耐えたことで、存在を認められます。
その後、炭治郎たちは胡蝶しのぶの屋敷(蝶屋敷)で治療とリハビリ(機能回復訓練)を行います。カナヲとの実力差に打ちのめされる善逸と伊之助でしたが、炭治郎は「全集中の呼吸・常中」を会得するためにひたむきに努力を続けます。その姿に感化され、二人も特訓を再開。3人は大きく成長し、次の任務への準備を整えます。
【ラスト】無限列車への搭乗!新たなる激闘の予感(第26話後半)
機能回復訓練を終えた炭治郎たちに、新たな指令が下ります。「無限列車」という汽車で短期間のうちに40人以上の行方不明者が出ているとのこと。そこには炎柱・煉獄杏寿郎も向かっていました。
炭治郎は、しのぶやカナヲ、アオイたちに別れを告げ、善逸、伊之助と共に無限列車に乗り込みます。夜の闇を走る列車の中で、煉獄と合流する炭治郎たち。しかし、その列車の上には、下弦の壱・魘夢(えんむ)が不気味に佇んでいました。新たな鬼との戦い、そして煉獄との共闘を予感させながら、物語は劇場版「無限列車編」へと続いていきます。
その後の展開
第1期の物語は、日本映画史の記録を塗り替えた大ヒット作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』へと直結します。炎柱・煉獄杏寿郎と共に、乗客を守るために魘夢や上弦の参・猗窩座(あかざ)と戦う激闘が描かれます。
さらにその先には、テレビアニメ第2期「遊郭編」が続きます。音柱・宇髄天元と共に、夜の街に潜む上弦の陸・堕姫(だき)と妓夫太郎(ぎゅうたろう)に挑む、派手で苛烈な戦い。炭治郎たちは柱たちとの共闘を通じて、さらなる強さを身につけ、鬼の始祖・無惨への手がかりを掴んでいきます。物語は「刀鍛冶の里編」「柱稽古編」、そして最終決戦である「無限城編」へと加速していきます。
【解説】なぜ『鬼滅の刃』は社会現象になったのか?
『鬼滅の刃』がこれほどまでに支持された理由は、単なるバトルアニメの枠を超えた「人間ドラマ」にあります。
敵である「鬼」の悲しみに寄り添う
本作に登場する鬼の多くは、元は人間であり、悲しい過去を持っています。炭治郎は鬼を討つ際、憎しみだけでなく、彼らが人間だった頃の悲しみにも寄り添い、手を合わせます。この「慈悲の心」が、視聴者の涙を誘い、鬼という存在にも感情移入させる深みを生み出しました。
「長男力」と家族愛
「俺は長男だから我慢できた」という名台詞に象徴されるように、炭治郎の行動原理は常に「妹のため」「家族のため」です。現代社会で希薄になりがちな「家族の絆」や「自己犠牲の精神」を真っ直ぐに描いたことが、幅広い世代の共感を呼びました。
ufotableによる「神作画」
アニメーション制作会社ufotableによる、浮世絵を意識した呼吸のエフェクトや、ダイナミックなカメラワークは圧巻でした。特に第19話は、原作者の吾峠呼世晴先生すら「作画、演出、音楽、全てが凄すぎてボロボロ泣いてしまいました」とコメントするほどの完成度。この映像体験がSNSで拡散され、爆発的なヒットの起爆剤となりました。
伏線回収まとめ
第1期で散りばめられた伏線や、物語の核心に関わる要素について解説します。
ヒノカミ神楽と耳飾りの秘密
炭治郎の父が舞っていた「ヒノカミ神楽」と、炭治郎が受け継いだ花札のような耳飾り。これらは、かつて鬼舞辻無惨を追い詰めた「始まりの呼吸(日の呼吸)」と密接に関係しています。なぜ炭焼きの家系にこの技が伝わっていたのか、無惨がなぜ耳飾りを見て炭治郎を狙ったのか。その真実は、物語の終盤で明らかになります。
禰豆子の特殊性
鬼でありながら人を喰わず、眠ることで体力を回復し、日光以外の弱点を克服しつつある禰豆子。彼女の血は、珠世が研究する「鬼を人間に戻す薬」を作るための重要な鍵となります。また、彼女が使う血鬼術「爆血」は、鬼の毒を浄化したり、ヒノカミ神楽の威力を増幅させたりと、対鬼において非常に有効な力を持っています。
青い彼岸花
無惨が千年もの間探し続けている「青い彼岸花」。第1期では詳細が語られませんでしたが、これこそが無惨が完全な不老不死(日光の克服)になるために必要な最後のピースです。この花の正体と在処が、物語の結末に大きく関わってきます。
原作との主な違い
原作との主な違いについて解説します。
戦闘シーンの補完と演出強化
原作では数コマで終わる戦闘シーンが、アニメでは大幅に拡張され、見応えのあるアクションとして再構成されています。例えば、那田蜘蛛山での炭治郎と累の戦いや、善逸の霹靂一閃の演出などは、アニメオリジナルのカットやエフェクトが加わることで、原作以上の迫力を生み出しています。
モノローグと心理描写の丁寧さ
アニメでは、炭治郎の心情を表すモノローグ(独白)が非常に丁寧に収録されています。花江夏樹さんの演技力も相まって、炭治郎の優しさや苦悩、覚悟が視聴者にダイレクトに伝わる作りになっています。また、ギャグシーンのテンポ感もアニメならではの演出で強化されています。
名シーン集
ここからは、『鬼滅の刃(第1期)』で特に心に残った名シーンをご紹介します。
第19話「ヒノカミ」
累の糸に絡め取られ、絶体絶命の状況で放った「ヒノカミ神楽・円舞」。走馬灯の中で見た父の舞と、覚醒した禰豆子の援護が重なり、累の頸を斬るシーンは、アニメ史に残る美しさと迫力でした。挿入歌との相乗効果で、何度見ても鳥肌が立つ名場面です。
第1話「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
土下座して命乞いをする炭治郎に対し、冨岡義勇が放った激昂の言葉。厳しい言葉ですが、そこには「弱者には何も守れない」という現実と、「強くなれ」という炭治郎への叱咤激励が込められていました。物語のテーマを決定づける重要なシーンです。
第17話「一つのことしかできないなら、それを極め抜け」
善逸の回想シーンで、師匠(じいちゃん)がかけた言葉。一つの技しか使えないことにコンプレックスを持っていた善逸に対し、その一つを極めることの尊さを説きました。この言葉があったからこそ、善逸は最強の居合い「霹靂一閃」を完成させることができたのです。
キャラ強さランキングトップ5
アニメ1期で戦闘シーンがあったキャラクター、およびその実力が示されたキャラクターによるランキングです。
1位:冨岡義勇
- 十二鬼月(下弦の伍)を瞬殺
- 水の呼吸・拾壱ノ型「凪」の鉄壁の防御
- 柱としての圧倒的な経験値と冷静さ
第1期における「強さ」の象徴。炭治郎が目指すべき高みとして描かれています。
2位:胡蝶しのぶ
- 致死性の毒を調合・使用する知略
- 目にも止まらぬ高速の突き
- 底知れない笑顔と威圧感
力任せではない戦い方で柱の一角を担う実力者。義勇と並び、炭治郎たちとは次元の違う強さを持っています。
3位:竈門炭治郎(ヒノカミ神楽)
- ヒノカミ神楽による高威力の斬撃
- 隙の糸を見出す嗅覚
- 禰豆子との連携攻撃
- 諦めない不屈の精神力
第1期を通して最も成長した剣士。ヒノカミ神楽は諸刃の剣ですが、最強の鬼に対抗しうる唯一の希望です。
4位:累(下弦の伍)
- 日輪刀を折る硬度の糸
- 遠距離からの広範囲攻撃
- 自らの頸を斬って斬撃を回避する判断力
第1期のラスボス的存在。彼との戦いが炭治郎を覚醒させ、柱の実力を引き立てる役割を果たしました。
5位:我妻善逸(霹靂一閃・六連)
- 視認不可能な神速の抜刀術
- 空中を蹴って軌道を変える応用力(六連)
- 一撃必殺の破壊力
やる時はやる男。特定の条件下では炭治郎や伊之助をも凌ぐスピードスターです。
鬼滅の刃(1期)はどこで見れる?
| サービス名 | 見れる? | アニメ作品数 | 月額料金 |
|---|---|---|---|
| 人気No.1 DMM TV | 〇 | 6000作品 | 550円/月額 |
| dアニメストア | 〇 | 6000作品 | 550円/月額 |
| U-NEXT | 〇 | 7000作品 | 2,189円/月額 |
| Netflix | 〇 | 7000作品 | 890円/月額 |
| Amazonプライム | 〇 | 800作品 | 600円/月額 |
鬼滅の刃(1期)の平均評価
総合点数
鬼滅の刃(1期)
作画がもはや芸術
兄弟愛に涙が止まらない
19話は伝説の神回

おもしろさ
ストーリー
キャラ
作画
アニメーションの歴史を変えたと言っても過言ではない傑作。特に第19話「ヒノカミ」で見せた戦闘シーンのクオリティは、テレビアニメの常識を覆すほどの衝撃を世界中に与えました。映像美だけでなく、家族を想う炭治郎の優しさや、敵である鬼の悲哀を描くストーリーテリングも見事。オープニングテーマ「紅蓮華」と共に、日本中を熱狂させた社会現象アニメの金字塔です。
鬼滅の刃(1期)はどんな人におすすめか?
- 家族愛や兄妹の絆を描いた泣けるストーリーが好きな人
- 最高峰の作画クオリティによる剣戟アクションが見たい人
- 努力、友情、勝利という王道の少年漫画展開が好きな人
本作は、残酷な運命に立ち向かう主人公の優しさと強さが最大の魅力です。敵である鬼にも悲しい過去があり、単なる勧善懲悪では終わらない深みがあります。また、アニメーション制作会社ufotableによる映像美は圧巻で、特に水の呼吸やヒノカミ神楽のエフェクトは芸術の域。アニメ初心者から目の肥えたファンまで、誰が見ても楽しめるエンターテイメントの決定版です。
